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JOURNAL

2022.11.11

INTERVIEW with NANGA

INTERVIEW with NANGA
2022年11月11日に第2弾となるNANGAとのコラボレーションダウンの発売が決定。この度、株式会社ナンガ営業部販売計画課 渡邊さまと、同 生産管理課 佐野さまにお話を伺いました。
── 今年で、2回目を迎えるコラボレーションですが、それが実現した経緯と、どのような理由で受けてくれたかを聞かせてください。


株式会社ナンガ 渡邊さま(以下、渡邊氏)

ステファン(デンハム・ジャパン デザイナー)がいるブランドっていう、この接点が僕の中ではありました。


DENHAM

ダンジャケットってDENHAMでは、秋冬だとデニムの次くらいに売上が大きいので、いくつかの東京ブランドとコラボレーションを実現させてきました。それで次のブランドを探していて、とにかく軽くて柔らかい、それでダウンもすごくいいものを使ってるっていうところがないかなって思ってたら、ステファンを通じて繋がった。小川(デンハム・ジャパンMD兼 コラボ担当者)も元々釣りで知っていたし、着ていたので。完璧な出会いでした。
渡邊氏

やっぱり海外へ向けての発信、地固めをこれまで以上にしていかないとってところで、海外に発信力のあるブランドさんと一緒にモノづくりをする、って言うところは、すごくお客さまに対してもポジティブに受け取ってもらいながら、NANGAブランドの認知も広がっていく、知ってもらえる機会が増えるって思っておりますので、それは本当DENHAMさんであれば、という思いです。小川さんに、日本だけじゃなくて、海外で展開できないですかね?オランダにもいけないですかね?って聞いていたのも、そう言う経緯からお話ししていました。世界って大きいじゃないですか。認知が少しずつ広がっていけるのであれば、やっぱりコラボレーションをチャレンジしていきたいな、という思いもありましたので。


DENHAM

なるほど。DENHAMで海外だと、オランダと中国がメインになるんですけど。前回のコラボレーションの時も、日本を含めて3カ国で販売をしました。海外では、去年の段階ではNANGAって知られてなかったみたいなんですよ、正直言うと。でも物が良くて売れたんです。でも今年は知られてるみたいで、この一年でものすごくNANGAさんが伸びてきているのを感じます。


渡邊氏

同じような話を伺いました。NANGAの仕事を一緒にやってくださっている方からも認知の感触が変わってきたって話と、NANGAを知ってくださっている人が増えている。とよく聞くようになりました。


DENHAM

国で言うと日本の次はアメリカが大きいですか?


渡邊氏

海外で大きいのは、イギリスですね。アメリカとカナダとを一つに捉えると、国の大きさとか人口とかを比べると、まだまだ大きくないんですよ。7月にイギリスに行った時に感じたのが、日本のブランドが多くのセレクトショップで品揃えされていました。取り組みさせていただいているブランドも結構見ることが多く、現地で話していたら、日本のブランドが今すごく評価が高いので、セレクトショップさんがこぞって買っているとのことでした。


DENHAM

NANGAさんも然り、日本のブランドが多いってことなんですね。


渡邊氏

はい、行くとこ行くとこ、日本のブランド製品が置いてあり、それがすごく印象的でした。その影響で海外での取り組みが増えたのもすごくあるのかな、と思ってます。ヨーロッパの方がファッション軸としては認知が高まってて、アメリカの方は、アウトドアリテーラーズに出展している影響もあるので、アウトドア軸の方が強いです。少しずつですが、今コラボレーションの依頼がアメリカからも入ってきています。
DENHAM

NANGAさんは元々寝袋とかアウトドアメインでやられてたと思いますが、ファッションの方に力を入られたのはいつからですか?


渡邊氏

力を入れ始めというふうに捉えると、5,6年位になると思います。その前はやっぱり寝袋のシェアの方が高かったんで、アウトドアって、ある程度ニッチですよね。アーバンリサーチさんと取り組みを始めて、10年程前から、少しずつ伸びていって。それを知った色んなブランドさまだったり、企業さまからお話をいただくようになったと思うと、その頃から少しずつ広がっているんだとは思うんですけど、やっぱりインライン製品を、自分達でダウンジャケットの幅を広げたり、ウェアとかアクセサリーを作り始めたのは、2,3年以内の話です。
── 2つ目に、今シーズンのコラボレーションのポイントについて。


DENHAM

去年のモデルの話からになっちゃうんですけど、小川がマウンテンビレーをすごく気に入って、去年もこれをベースにお願いしていました。前回は丈を極端に短いショート丈にして、ポケットの配置とか形をちょっと変えさせていただきました。今回もそれをベースに、ちょっとだけ着丈は長くして、ポケットの配置を変えたのと、ヨークと胸の部分にオーロラの生地を使って、切り替えのデザインにしてもらいました。


渡邊氏

これ斬新だなって思って。こうやって自分達の製品が、ブランドさんと一緒にコラボレーションをやることで、特にデザインから一緒に作るようなDENHAMとの取り組みのような形ってなると、僕たちが気付けない新しい気付きというか、面白さとか、なんかそういうのをやっぱり、いつも刺激受けますね。例えば胸に刺繍でブランドネームを入れてますけど、刺繍って僕たちの概念だと、穴を開けるから、要は水が入ってきちゃうとか、温かい空気が出ていっちゃうとか、基本的にアウトドア寄りの商品だとあまりしないんですけど、でもこうやってみると、すごく雰囲気がいいじゃないですか。なんかこういう気付きというのが、僕にとってはいつもすごくプラスになっているなって思います。


DENHAM

インラインでは、刺繍よりプリントが多いってことですよね?


渡邊氏

そうですね。でもプリントも、剥がれちゃうケースを考慮して、違う表現を今模索もしてます。例えば、ネームを叩いても、後ろをテープでちゃんと止めて、水が浸透せず、空気もちゃんと逃げないようにするとか。


DENHAM

なるほど。今回のマウンテンコートに関しては、着丈がアップデートされたのと、あと異素材の生地の使い方がポイントですかね。このマウンテンビレーをベースにしてるところって他にありますか?


株式会社ナンガ佐野さま(以下、佐野氏)

現在では、御社だけですね。


DENHAM

このリップストップのストレッチナイロン生地ですが、他にはないっていう特徴は?


渡邊氏

防水透湿性を持っていることと、生地がストレッチ効くんですよね!それが特徴です。


DENHAM

どれくらいの雨までいけますか?


渡邊氏

小雨であれば、濡れないですよ。
DENHAM

では、マウンテンライナーについて行きましょう。これは、元々NANGAさんにないモデルを、DENHAM側からイメージを伝えて絵型を起こしてもらって実現した、という手の込んだアイテムです。打ち合わせもメールや電話でのやりとりが多く苦戦しました。バインダーの使い方と、あと襟のところが、最初はちょっとよれちゃっていた・・・そう、それも2回くらい変えてもらったんですけど。


渡邊氏

前のサンプルは、生地が柔らかいのもあって、だいぶよれちゃってた気がしますが。さらに襟元などに芯とか入れると硬くなるから、試行錯誤しなあら綺麗な仕上がりになるようにしました。


佐野氏

ここ(首周り)のカーブがきついと内径と外径の差があるんで、結構それでよれちゃうっていうのがありまして・・・(実際の商品を見て)これは綺麗に上がっていると思います。


DENHAM

そうですよね。綺麗に上がってますね。これ見たとき、どんな印象でした?渡邊さん、佐野さんも。


渡邊氏

あ、そういうことね。という感じでした。笑 前回のコラボレーションですごい斬新だと感じていて、すごい気に入ってたんですよ。またきたなーって。笑 でもこれ(マウンテンライナー)が1番いいなって思いましたよ。着やすそうで。トウキョウで、デザイン イン ジャパンで。東京にいたら、これくらいのダウン量で十分だろうなーって思いながら。笑


DENHAM

そうなんですよ。最初、ダウンを確か100gくらい入れてもらったんでしたっけ?それで、結構パンパンになっちゃって、その後落としてもらったんですよ。それが70g。意図としては、肌寒い冬の初めくらいに、パーカとかロンティの上にサッと羽織ってもらうような感じ。で中にも着れる。できれば中にも外にも着れる感じがいいかなって思ったんですけど。例えばこの上に、ステンカラーのコート着たりとか。1番使う場面が多いかなって思ってます。前回はオーロラとストレッチナイロンの2つの生地でそれぞれダウンジャケットを作ってもらったんですけど、今回は統一したいなと思って、それでマウンテンライナーにもストレッチナイロンを使わせてもらったんですよね。


渡邊氏

この防水透湿性があるだけで、あんまり天候に影響されずに着れるので、本当は70-80gくらいでいいんじゃない?って。だって毎日-15度とか-20度とかないじゃないですか?東京だったら、0度を意識しておいたらいいだけで、絶対これで十分ですよって思いました。すごい着やすくて良さそう。


DENHAM

じゃあマウンテンコートの200gはもう相当あったかいですね。


渡邊氏

-20度まで下がるニューヨークで、どうなんだろうと思って着てみたら、ぜんぜん冷気が入ってくる事なんてなかったですよ。それと、ニューヨークではハンテン(NANGAオリジナル ダウンハンテン)も活躍しました。結局街にいたのでそこまで寒くなかったのと、ハンテンは軽量なので、小さく収納できるのがすごい良くて。このマウンテンライナーなんて相当小さく収納でき、携行性に優れているので、旅行にも持って行きやすいですね。冬って、マフラーとかしたくなるじゃないですか?そんな時に、やっぱりノーカラーだと着付けやすいですし。スタンドカラーにマフラーすると、ゴワゴワしちゃって。
── では最後に、ダウンベストについてお聞かせください。


渡邊氏

割とビックサイズという印象を持ちました。


DENHAM

はい、ちょっとゆるめの感じで。元々これはDENHAMのセールスチームのリクエストだったんです、ダウンベストが欲しいっていう。DENHAMの客層を考えた時に、年齢層としても車を運転する人が多くて。それでジャケットよりもベストだと、車を運転する時に脱いだりする必要がないじゃないですか。それで需要があったんです。なので、今回作らせていただいきました。これも、マウンテンコートをベースにして、ボリューム感も一緒なんですけど、ダウンの量が100gですかね?


渡邊氏

袖なし100gだと結構ありますね!


DENHAM

袖なしで100gですもんね。(袖の分のダウンが身頃に集まるので)結構ボリュームを感じますね。こういうアウターとして使えるダウンベストはNANGAさんのインラインにはありますか?


渡邊氏

1型だけありますね。USシリーズに、マゼノリッジっていうシリーズがあって、ベストが1型あるんですけど・・・用途が難しくて。みんなダウンベストに対してすごくポジティブだけど、実際の用途を考えると、真冬に腕が寒いからという事で・・・それで袖が付いたモデルを作ったら、沢山オーダーをいただきました。


DENHAM

ベストをベースに、ジャケットを作ったんですね。やっぱり袖が大事なんですね!


渡邊氏

そうですね。アウターとして着用ニーズがあったんだと思います。スタイリングを考えたら、ベストの方が、組んだ時に面白いですよね。もしかしたら、さっきのお話じゃないですけど、ファッションとして括った時に、アウトドアだと受け入れられない、「それだったら袖付きのものを持って行った方が合理的だ」っていう考えが、ファッション寄りになってくると変化が起こって、スタイリングとしてベストが出てくる。都市圏で着る時はベストくらいでいいよね、みたいな風に変わってきてるのかもしれないですね。僕はパーカーとか中に着たい。これで、1枚薄いシェルとか持っていたら、いけそうですね。防風さえ取れてれば、そこまで腕が寒くて凍えることってあまりないと思います。


佐野氏

個人的には、後ろの刺繍が結構好きですね。これが結構、今までにないデザインで驚きました。胸などに刺繍を入れられるブランドさまはおられましたが、首裏に入るとは思わなかったですね。


DENHAM

あとは、ボタンがDENHAM仕様に変わったんですよね。
── お二人とも、今までの3型でどれが1番好きですか?


佐野氏

僕はベストですかね。


渡邊氏

僕はライナーですね。やっぱり着やすさですね。あと小さくなる。旅をよくするので絶対携行性に優れていた方がいいんですよね。


DENHAM

佐野さんは、それを選んだ理由は何かありますか?


佐野氏

ゆるいスウェットなどを最近着るのですが、それに合わせたら可愛いのと、普段車での移動が多いので、運転時にもジャストの温度帯でいれるので、便利です。
── NANGAさんは色んなブランドさんとコラボレーションをやられてると思いますが、DENHAMならではのエピソードってありますか?


佐野氏

ビレーの生地を使われているのが、多分おそらく御社だけだと思うのですが、そこが印象的でしたね。ビレーの生地、柔らかくていいですよね。


DENHAM

柔らかくて伸びるし、軽いし。ブラウンの色を今回染めてもらったじゃないですか?あれは結構、大変でしたね。


佐野氏

ライナーのパイピングの仕様は多分今まで見たことないので、デザイン的には斬新でしたね。


DENHAM

でもやっぱりパイピングやってよかったですよね?だいぶ印象が変わりました。


渡邊氏

よかったと思います。羽毛量とデザインのバランスはかなり良いものに仕上がっていると思います。


DENHAM

渡邊さんお墨付きですね。ありがとうございます。
── では、最後になりますが、デンハムとコラボレーションをしてどうでしたか?


渡邊氏

テイストの話になっちゃうんで、主観が強くなりますが、さっきの話と同じで、僕達がポジティブにいい気付きがある。刺繍は入るとやっぱいいねとか。あとやっぱり1番印象的にあるのが、マウンテンビレーをぶった斬るっていうのが!あれをぶった斬ろうと思わないじゃないですか? すっごいいいなって思える。そういういい意味での気付きがある。一緒に協業してやらせてもらっているって考えたら、すごく近いって感覚、ある程度共感があるから「あ、なるほどね〜」って思えますね。それが、すごく違う視点だったり、気付きであり、印象的でしたね。


DENHAM

100点満点の回答をありがとうございます。笑 ぶった斬ったのも、ただどうやったらDENHAMの商品と、デニムと合うかなって考えた時に、丈のバランスを変えるだけですごい見え方が変わるなと思ったんで、ぶった斬っちゃったんですけど。もちろん元の形がいいので、それをどうカッコ良く変えようかなって考えました。


渡邊氏

山においてダウンウェアの必要性を考えた時に、マウンテンビレーは、ビレーする時に腰周りまで保温を取りたいからという理由で作っているので、山の中においてのいい製品コンセプトになる。それと同時に、例えば、釣りのシーンとか、キャンプとか、そのシーンとコンセプトをちゃんと合致させることを、すごく意識して取り組んでいます。ですので、ブレない、いいものができるのかもしれないですけど。でもそれを違う角度で作ってもらえた時の“あーなるほどね”っていうこなし方が、1番印象にありますよね。面白いなーって思います。


DENHAM

ありがとうございます!
写真右
渡邊和弘(わたなべ かずひろ)
株式会社ナンガ 営業部販売計画課
ナンガ製品のマーチャンダイザー。
販売計画の傍ら、インライン企画、EC運営、直営店のプロデュース、プロモーション計画まで、広く担当している。

写真左
佐野 裕二(さの ゆうじ)
株式会社ナンガ 生産管理課
入社してからOEMを主に別注製品の生産管理として業務に携わる。
国内外のアパレル、アウトドアブランドやセレクトショップと取引を行う。
NANGA

ナンガは、1941年に先代「横田晃」によって、近江真綿布団の産地からスタートした、羽毛の町から生まれた寝袋メーカーです。社名「ナンガ」はヒマラヤ山脈にある「ナンガ・パルバット」に由来しています。ナンガ・パルバットは標高8126mで世界で9番目に高く、別名「人喰い山」とも恐れられ、今までにたくさんの遭難者を出してきた登頂が困難な山のことを指し、その社名には創業者横田晃の「困難だからこそやってやろう、みんなが登らんとこを登ったろうという」という思いが込められています。そのNANGAのこだわりは羽毛です。長年培ってきた、羽毛の選定・洗毛・管理のノウハウによって、よりあたたかい羽毛製品を作り続けることができています。